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奇蹟の処女の1000sfacesのレビュー・感想・評価

奇蹟の処女(1931年製作の映画)
3.9
伝道師というのはこういうものであったのか。テレビ伝道師へとつながっていく宗教ビジネスの内幕が見られました。

トーキーになってまだ数年という時期だからか、サイレントっぽい演技や画面構成があるものの、バーバラ・スタンウィックが気性激しめのヒロインを生き生きと演じています。集会シーンのホールとひしめく群衆、歌唱隊などの絢爛さと、見世物小屋っぽい演出の組み合わせが印象的で、こうでなくては宗教は稼げないのだなと。

詐欺的なエピソードの俗悪さと盲目の美男子との恋の純粋さの対比もとてもよく、メリハリの効いた佳作だと思いました。