クリスマスというのは、今を生きる全人類にかけられた
ちょっとした魔法のように感じる。
クリスマスだから・・・と良くも悪くも普段とは違う感覚を
もたらされる。
この映画に出てくる人は、幸せなクリスマスを過ごせていなかった。
捨てられた家族の元を訪れるサンタに扮した男。
妻との時間を蔑ろにして、コソボ難民の出産を手伝う医師。
家族とは過ごさず、イスラム教の黒人女の子と星を眺める少年。
元サッカープレイヤーから、浮浪者になった男。
離婚はしないと告げられる不倫相手の女性。
妻の死期が迫っている老人。
クリスマスだから、いつもとは違う何かが生まれたり、
もしくは何かを失ったりする。
現実はファンタジーのようにはいかないけど、明らかな実感がそこには常にある。