はるか

グロリアのはるかのレビュー・感想・評価

グロリア(1980年製作の映画)
4.5
★ドラマ。
ジョン・カサヴェテス監督・脚本(ジーナ・ローランズの夫)。
ジーナ・ローランズ主演。ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞。
ただのアクションじゃない。ドラマだと思う。
「女版レオン」と言われるけど、こっちの方がレオンよりずっと前に制作されている。

組織の資金を横領し、情報を売っていた事がバレた男。
一家は、惨殺された。生き残った6歳の少年フィルを、偶然訪れた妻の親友のグロリア(ジーナ・ローランズ)が預かることになってしまった。
証拠を記した手帳を持っていた事を知った組織。グロリアとフィルは追われる身に。

グロリアは生意気なフィルに冷たく接する。優しさの安売りなんか決してしない。ハイヒールを履き、右手に拳銃。
クールで何から何までかっこいい!
反発していたフィルは、徐々に心を開いて「タフなんだね」と可愛い顔して言う。
マフィアに一人で向かっていくグロリア。たくましい。
セリフもハードボイルドすぎる。
このマフィアと対峙するシーンは、グロリアの緊張感が伝わり、ドキドキした。
グロリアという女は強さだけじゃない、守るべき者への優しさも垣間見えてくる。哀愁漂う音楽もいい。
スローモーションになる墓地のシーン、大事な人を見つけた時のフィルの笑顔。抱きしめあう二人。もう、感動。ここのシーンで、あたしは泣けた。
「レオン」は、初めて観た時は泣けた。
「グロリア」は、2回目観ても泣けた。
3回目観た時も・・・やっぱり泣けてしまった。今観ても全く色褪せない素晴らしい映画だと思う。
岩下志麻さんは「極妻」を演じる時に「グロリア」のジーナ・ローランズを参考に演じたそうです。
はるか

はるか