佳子

ミストの佳子のレビュー・感想・評価

ミスト(2007年製作の映画)
3.7
原作のタイトルは「霧」であり、キングの短編集「骸骨乗組員」の中に入っている彼にしては短めの、が、短編とはとてもいえない読み応えのある中編です。
映画より先にこっちを読んでましたが、もう本当に面白いんです。キングの作品はほぼ全て読んでますが、その中でもベスト5に入ります。
(シャイニング・ランゴリアーズ・ペットセマタリー・ミザリー・そして本作。)

ラスト15分までの展開や映像は良くあるパニック映画というか、霧の中に得体の知れない何かが沢山いてスーパーから出られない閉塞感と人々の焦りと恐怖がB級感溢れる感じに撮られてて、あんなに原作は面白いのに勿体ない…と思いながら見てました。

が、小説と違うラストの展開に驚愕。
この映画を観るべき作品にしているのは、間違いなくこのラストあってこそ。
そう来たか!という感じ。キングも自分が思いついたらこのラストにしたとまで絶賛している。
最強の鬱映画として、世間に認定されましたね。

でもね、やっぱり原作も読んで欲しいです。映画を楽しんだ人は、この原作の凄さに更に圧倒されると思うので。
佳子

佳子