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金融腐蝕列島 〔呪縛〕のABBAッキオのレビュー・感想・評価

金融腐蝕列島 〔呪縛〕(1999年製作の映画)
3.5
 1999年。経済小説を得意とした高杉良の原作の映画化。大銀行の実権を手放そうとしない高齢経営陣と改革を主張する若手行員が、総会屋への利益供与問題の処理を巡って対立する。仲代達矢演じる長老と、その女婿ながら改革派の中心となる役所広司が中心。椎名桔平、風吹ジュン、佐藤慶、椎名桔平、若村麻由美、もたいまさこらが好演。ストーリーは若手改革の勝利で進んでいくが、半沢直樹のような勧善懲悪に徹してはいない。そして原作も製作陣も、実際の銀行でこのような改革は容易に進まない闇の深さを知っていると思う。むしろその所在を伝えるのが公開当時の本作の意味だったのではないか。
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