MiYA

男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋のMiYAのレビュー・感想・評価

3.0
29作目。マドンナはいしだあゆみ。

ストーリーを要約すると、旅先で別れた女が訪ねてきて鎌倉デートをする。それだけなのです。ストーリーの起伏のなさにはちょっと拍子抜けをします。

確かにいしだあゆみの芝居は素晴らしい。最初に登場したシーンの仏頂面で暗い表情から、2人きりになったときの色気のある表情への変化。さすがに女優という感じ。寅さんが寝ている部屋に忍びこんだり、こっそり手紙を渡してデートに誘ったりと、想像の上をいく情熱的な行動にはびっくりします。しかし、映画的にはもうひと盛り上がり欲しかったか(結果がいつも通りだとしても)。

ひとつ面白かったのは、吉岡秀隆演じる光男が初めてストーリーの鍵を握る大きな役割を演じたことかな。デートに無理やりつき合わされ、寅さんの悲しい生き方を間近で見た光男は何を思ったか。
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