マイナー美少女映画発掘シリーズ。
西炯子の同名コミックを原作とし、鹿児島県に住む女子高生達のとある夏の日々を描いた青春オムニバス。

①玉井由美
短大のサマースクーリングを舞台に、長身美形で女子達にモテモテだが、本当は女の子らしい姿に憧れる玉井と、彼女と仲良くなった服飾女子刈川の交流。
確かにこれはモテるだろうなという玉井の王子様感で設定の説得力が生まれている。対照となる刈川のゲップ連発の自由奔放さも面白い。玉井にお茶を渡す時のめちゃくちゃ小声な「熱いから気をつけてね」みたいな台詞が自然で良かった。

②宮園真保
追っている舞台俳優の公演を観に東京までやってきた宮園が、思わぬ形でその俳優と出会うこととなる。
東京に着いた直後の豪快な食べっぷり、推しの魅力を語る早口オタクっぷりを顔面ドアップで捉えた一連のシーンが面白い。
眼鏡姿があまりパッとしないが、病室で眼鏡を取った姿がめちゃくちゃ美人でギャップあって良かった。

③山王みちる
唯一の男主人公視点。男子高校生の佐藤が、ミステリアスな少女山王に振り回されるひとときのデート。
これ本当に好き。こんな子に振り回されたら間違いなく狂ってしまうが、そんな出会いに憧れてしまうのが男子というもの。未遂に終わったが、ちゃんと自分から手を握ろうとしたりずっと受け身じゃないのも好感。特に好きなのが、観覧車で最初笑いながら愛の告白演技を聞いてたのが、だんだんマジな目になってくとこ。えっちすぎる。
山王を演じた柳生みゆは小悪魔的な表情や動作も魅力的だが、個人的には声が一番好きだった。このエピソードによって大幅加点。

全体として美少女揃いの良いオムニバスだった。
Filmarksに登録はないが、追加エピソードを収録したVol.2も出ているっぽい。山王みちる目当てでそっちも観たい。

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