面白いか面白くないかでいうとめちゃめちゃ面白い。ただその面白さが映画本来の面白さというよりは滑稽さという意味で。ファニー。
当時は大真面目に作ったのだろうが、今観ると渡瀬恒彦のごった煮に恐竜怪鳥をふりかけて女が叫んだ、という感じか。いまいち恐竜には関係ない痴話多数。そして恐竜さんたちがてんでジュラシックとはかけ離れているのが個性的。もちろんゴジラの完成度にも程遠いというコンボっぷり。ごった煮には消防団も入っている。消防団強すぎ。そして急激に弱すぎ。
なのに。こんなにぐちゃぐちゃなのに。なぜかスリラー感が面白い。
当時のパニック洋画の焼き直しなんて言われているけど、このセンスの無さはまさにメイドインジャパン。とてもとてもとてもカッコいい音楽をなんでこの場面にはめようとするんだろう、というようなステキでお茶目な鑑賞方法もある。
普段お金のない子が急に大枚渡されてもね。本作に関わる東映スタッフもあまりに多くの予算を渡されても。使い方に四苦八苦するのが目に見える。ぬいぐるみ作って撮影開始が遅れて痛飲したアルコールが五臓六腑に染み渡る。私は何うまいことを書こうとしているのか。あほか。一石二鳥、三寒四温、五里六中。あ、五里霧中。
再度書くが、女が必死に叫ぶのがイタイ。もう助監督あたりが「はい!ここで!」なんて合図を出しているのがもろバレ。さもありなん。
そんな作品だがドキドキワクワクはつまっている。雰囲気はなんだか松田優作が出てきそうで。千葉真一が出てきそうで。