ShotaOkubo

欲望の翼のShotaOkuboのレビュー・感想・評価

欲望の翼(1990年製作の映画)
4.2
脚のない鳥は立ち止まることができず、飛び続けるしかない。現在地や目的地といった相対的な感覚はおろか、安住の地もない。景色は通り過ぎ、他者とはすれ違う。行くあてもなく飛び続けている鳥には未来がない。夢や希望は過去に向けて抱くしかない。この運動、そこに宿る感情を反復し続けている映画作家がウォン・カーウァイである。そして、その刻印を決定的にせしめたのが「欲望の翼」である。
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