しばいぬたろう

デルタ・フォース2のしばいぬたろうのネタバレレビュー・内容・結末

デルタ・フォース2(1990年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

『デルタ・フォース2』('90)
Delta Force 2: Operation Stranglehold

『デルタ・フォース』は面白かったのだが、その続編にあたる本作。
主演チャック・ノリスの弟アーロン・ノリスが監督であり、アーロン・ノリス監督作品は大体主演がチャック・ノリス。
前作はあまりにも壮大で話が難しく感じたが、本作の方が物語が簡単でわかりやすかったです。


アメリカ麻薬取締局は、南米の麻薬カルテルの頭ラモン・コタを逮捕しようとするも失敗してしまう。
テイラー将軍の元にラモン・コタの確保が要請され、デルタフォース所属のスコット・マッコイ大佐とボビー・チャベス少佐が派遣される。
任務はあっさり成功するも、裁判で保釈金を提示され、ラモン・コタはあっさり釈放されてしまう。
粛清としてボビーの妻リタと弟アレックスが殺されてしまい、怒ったボビーがラモン・コタを追って南米入りするも、ラモン・コタに殺されてしまう。
ボビー殺害の映像を送られて怒りに燃えたスコットは、テイラー将軍指揮下で、人質奪還を踏まえて麻薬カルテル一掃に乗り出す。


個人的には前作よりわかりやすくて面白かったです。
また本作の方が好きな理由として、明らかな悪役ビリー・ドラコが相変わらずの悪役演技を披露してくれているからでもある。
主人公の仲間に容赦がない点も、主人公の上司が「仲間を助けるためならルールなんて知ったこっちゃねぇ!」というタイプであることも相変わらず。
こういう出来る系上司は大好きで、『エネミーライン』のジーン・ハックマンは本作の将軍を見倣ってほしい。
(ジーン・ハックマンの途中まで煮え切らない態度には、若干イライラしました。)

主人公が無敵設定な点は変わらないので安心だが、アクションは前作に比べると物足りない仕上がり。
本作は味方の数が少なかったこともあり、前作のような壮大さはなかった。

ラストの悪役成敗は爽快だが、ヘリコプターがそんなに高くまで飛べるとは思えない。

主人公の親友夫婦がとても可愛そうで、冒頭から胸が痛むし、夫の「アメリカが仇を討ってくれる!」とは言っても、自分でラモンを殺せなかったことは無念だっただろう。
主人公がきっちり仇を討ってくれてよかった。

音楽も前作が最高だっただけに、本作は少し規模が少なく感じた。
元軍人だったチャック・ノリスはやはりカッコいいのだが、大好きな悪役俳優ビリー・ドラゴが『アンタッチャブル』に引き続き印象的なダイビングを見せてくれるので、個人的には本作の方が楽しめました。
しかし、前作のオートバイアクションが観れなかったのは残念。
しばいぬたろう

しばいぬたろう