リリアソー

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qのリリアソーのレビュー・感想・評価

1.4
有名ロボシリーズの第3段です(^^)

これまでの世界観を壊すような、エヴァらしくないキーワードに溢れた作品でした。例を挙げるなら、宇宙空間での戦闘やファンネルのシーン、空飛ぶ戦艦・・等々エヴァと言うよりガンダムみたいな作風です。個人見解ですが、ガンダムみたいな作風はガンダムみたいな作品で楽しめるものだと思います。劇場では『わざわざエヴァンゲリオンでその作風要る?』って始終イライラしながらでの鑑賞でした。

新劇は毎回新しいエヴァが登場していましたが、戦闘シーンよりも心境シーンの方がエヴァの推しであって一番の魅力です。戦闘は『破』でアレだけのことをしたのですから、初号機クリソツな最新機とか 空飛ぶ戦艦とかを映す暇はなく、もっとシンジ君の心の成長や葛藤に焦点 を当てるべきだと思いました。

旧アニメ版では、アスカとレイの心境シーンの話回があった後に、シンジ君の前にカヲル君が現れました。私はカヲル君という存在について、物語の中でシンジ君のココロの変化絡みに使う便利ツールのようなものだと思っています。そのツールを使っても、私には物語を通してシンジ君との共感や、ココロの変化があまり感じられなかったのでとても残念です。

エヴァンゲリオンという作品に置いてきぼり感を味わうのは初めてではないですが、これまでは良い意味での置いてきぼりでした。アニメ版最終話の『おめでとう、おめでとう』や旧劇の結末にも凄く置いてきぼり感が味わえましたが、ある意味エヴァンゲリオンという作品らしくシンジ君の心の補完と未来への希望を感じさせる素敵な作風でした。でも、本作からは何も感じられないです!(まだ物語が最後まで終わった訳ではないので何とも言えないとも思うけれども)

ここから方向転換は最早できないので次どんな作品になるか検討もつかないです。個人的にはこの仕様の変更は嫌いでした。好きな料理メニューの最後らへんにゲテモノ料理がきた気分です。難解なのはいつものことですが、せめて今までのエヴァらしさを残したまま、新しい要素を付け足すべきだったと感じます。多分次も新しいエヴァが沢山出てきて、宇宙で戦ってファンネルが飛び交い、何だかんだでシンジ君と新レイの二人が人類規模の何かをするのでしょう。

見易さ★3
置いてきぼり感★100の100乗