【第85回アカデミー賞 長編ドキュメンタリー映画賞ノミネート】
最新作が今年のヴェネツィア映画祭に出品されたガイ・ダヴィディ監督とイマード・ブルナードによるパレスチナのドキュメンタリー。
主に撮影しているのはイマード、編集と追加撮影はガイ・ダヴィディということらしい。
パレスチナの領地に勝手に侵攻してくるイスラエルへの抵抗運動を描いた作品。イスラエルはユダヤ人のために無理やりにつくった国だからこういうことが起きてしまう。とはいえユダヤ人がこれまで受けてきた扱いを考えるとイスラエルが全面的に悪いとは思えないのも事実だが…
抵抗運動の撮影で壊された5つのカメラの映像を繋いで、その過程を紡いでいくという映画文法がとても巧みで素晴らしい。
次々と「兄弟」たちが死んでいくのはキツかったし、なにより中盤11歳の子供の死体を担いで抵抗運動をするのが痛々しくて観ていられなかった。
今は果たしてどうなっているのか。知るのが怖いような、でも知らなければいけないような気持ちになった。