JIZE

ATMのJIZEのレビュー・感想・評価

ATM(2012年製作の映画)
4.0
短評。真夜中のATM内で突如囚われた3人組があらゆる方法で脱出を試みるが凶器を持つ謎の男に阻まれ...と話自体は平坦に進み恐怖を煽る仕掛けはギミック的にも異色で楽しめた。ATM外にて徘徊する不審者(他者)から覗かれる不気味な"意識"が作風を高め恐怖感を画面一杯に煽ります。三人組はあらゆる手段(発想)を用いATM内から脱出を試みるが不審者に阻まれことごとく心情を読まれ先読みされと悲劇展開の連続。警察を巻き込んだブラック感や監視映像の不条理な意義,不審者の深層心理まで全て計算的で引き込まれます。

また低予算ながら閉鎖空間を緻密に構築し,謎の男に対し善悪の判断を明示せずER寸前まで鑑賞者に委ねた今作は,B級映画でよく多用されるゴア描写やトンデモ要因もほぼなく考え抜かれたプロット構築に思う。

従い,ダークユーモア溢れる禁断末路や3人組の似て似つかない個性付け,細部のATM仕掛け設定等,そこらのB級(低予算)作品より断然優秀!是非,オススメです!!
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