GOODNIGHT

高地戦のGOODNIGHTのレビュー・感想・評価

高地戦(2011年製作の映画)
4.1
 戦争映画では、第二次大戦やベトナム戦争、アフガン紛争が映画化されがちで朝鮮戦争はあまり描かれないキライがある。
 おそらく、北朝鮮や中国に対して配慮しているんだろう。そんな中でいわゆる忖度なしで映画を作れる韓国映画界は素晴らしいと思う。
 日本の感動系戦争映画はもうウンザリです。日本では自虐史感が強すぎて、毎回毎回戦争中の感動話でプロットが全部火垂るの墓止まりで何にも感じない。
 この映画では、無駄な戦闘、理不尽な命令、無能な上官から兵士はどうすべきかを考えさせられた。
 正直、自衛隊経験からしてドラマ内の出来事がありそうだなと思った。
 日本やアメリカの戦争映画では全く親近感が湧かないというか別世界の話のように感じる場面が多いが、この映画の兵隊の日常とかはまるで自分が経験した軍隊生活を思い出すシーンが多かった。
 実際の戦闘こそしてはいないが、無意味な業務に無意味な命令。まさに最後の12時間のようななんの意味もない殺し合いを同然のように自衛隊でもやりそうだなと思ってみていた。
 任務だとか使命とか命令で思考停止して本来の目的を忘れて愚行をする。隊員総出で、官品の捜索をさせる上官ならまず間違いなくあの無意味な奪還作戦を決行するだろうなと思う。
 そんな中で生き残るにはあの中尉のように理不尽には理不尽で答えるしかないように感じた。
 真面目だとか、誠実さなんて戦争ではどうしようもない価値観に成り下がるんだなってそこはリアルだなあと思った。真面目ならバカげた命令にバカ正直に従って死ぬしかないのかとつくづく思う。

しかしながらあの凄腕スナイパーは本当に美形だった…
俺も、スコープ越しにあんな可愛子ちゃんが見えたら撃てないで撃たれてしまうわ…

最後、逃がしてあげたんかな…

パラサイトやベイビードライバーといい、韓国映画は本当に邦画を圧倒してますね。邦画はもうバカバカしい。見るに耐えない。映画そのものが何かのCMみたいになってるよ。
何か伝えることをちゃんと伝えようとする韓国映画は称賛できますね。
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