Ryan

エル・クランのRyanのレビュー・感想・評価

エル・クラン(2015年製作の映画)
2.8
スペイン語の「El clan」とは「一族」を意味する


ストーリー
1980年代初頭に4人を誘拐した末に3人を殺害したプッチオ家を題材とした実話に基づいた犯罪映画。


主演 ギレルモ・フランチェラ
監督 パブロ・トラペロ


第72回ヴェネツィア国際映画祭に正式出品され銀獅子賞受賞作品。

まったくハマらず退屈。
全体的に特に盛り上がる事もない。
何故なら、劇中で描かれる誘拐や殺しの手法はアマチュア的であり平凡なもので、それを描くよりも下手な家族像を描こうとして失敗しているからだ。
スターな息子役からの視点で物語は進んで行くが「かわいそう」とは思えない性格と周りの環境にどうやって感情移入すれば良いのか苦しむ。

構成も悪いと考える。
結末ありきの物語なのに、最初から結末を描く事により何も知らない外部の人間からしてみたら「そうなるでしょうね」くらいの冷ややかな感情を持ってしまう。それがサプライズになっていないのが今作の1番ダメなところ。

誘拐を中心としつつ、どう周りの人間たちとの間に溝をつくらず溶け込んでいたのか?を描いた方が怖かったろうに。

期待外れである。
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