君子

桃さんのしあわせの君子のレビュー・感想・評価

桃さんのしあわせ(2011年製作の映画)
4.4
ゆっくりした雰囲気で進む物語で少しクスッとできる場面もあり、切ないな、という場面もあり。
人と人との間柄のみならず老いや施設の状況も描き、人はどう終わってゆくのが“しあわせ”かを考えさせられる作品。

ちょっとお茶目で我慢強い桃さんがだんだん弱っていく様子は観ていて悲しいというか、辛い。
けれど、そんな彼女を、仕えていた家の息子が面倒を見、触れ合っている姿がまるで親子のように見えるため、優しい気持ちになれる。

いつも当たり前にある空気のように思っていた人の残りの時間が少なくなっていく時、素直にありがとうの気持ちを込めて相手に接する大切さが感じられる。

アンディさんが出演料無しで出たのも納得です。

「サイド・バイ・サイド フィルムからデジタルシネマへ」からハシゴ。
君子

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