マンション

バッファロー’66のマンションのレビュー・感想・評価

バッファロー’66(1998年製作の映画)
4.1
モンスター童貞、慈母愛子にギリ救われるの巻。

青白い色調と寓話度高めなストーリーがとにかく美しい。なのでいっそのこと、MVのようにセリフを全部消してぼーっと見てたい感じ。
実家で食卓囲むシーン。親子三人のコミュニケーションがバグり過ぎてる中、これまでスタンスがよくわからなかったレイラが急に知性全開で立ち回りしだすのがアツい。ここのくだりは最高なのだが、その他の会話シーンで若干セリフ多いのがちょいちょいノイズ。特に、一人で鏡の前で、生きていけな〜い、とか言うてしまうとこはさすがに、うわ寒っ、て思ってしまった。

しかしこの映画のエンディングの心地良さたるや。

最後の最後で鮮やかな急展開を見せてからドーナツ屋のひとくさりを挟んで、やおらコーラスが聞こえてきたところで、急に静止画。穏やに眠る主人公に寄り添いながら宙を見つめてる、クリスティーナリッチ。最高の表情してるやん。そこに乗っかるTHE END。なんて素敵なん。真っ白なエンドロール。イエスのSweetness、その選曲はセコい。
トゥルルトゥットゥルー言われて、ああ、俺の汚い心が浄化されてしまう‥‥