あいうえおかき

バッファロー’66のあいうえおかきのレビュー・感想・評価

バッファロー’66(1998年製作の映画)
5.0
孤独な男が、愛を知って生きる事を選ぶ話だった。

崩壊した家庭の気持ち悪さエグいぐらい映し出していて吐きそうだった。
自分の家見てるかと思った…
それぞれの視点から映像を撮ってるのが面白かった。
ビリーとレイラの偽りの馴れ初めを話してるシーンで、母親はアメフト、父親は一瞥もくれずに聞き流す。
誰も息子と向き合わずにどんな人間なのか理解しようともしないのが本当に見ててしんどかった。
レイラには愛してるだのハグだのするのに、息子には言葉もかけずに無視して無言で別れる。あまりにひどい。
アメフト>>息子で、さりげなく生まれてこなければよかったのに!!って言ってるのはマジで傷つくしやばいと思った
それなのに、ビリーは母親の誕生日に手紙送ろうとしたり思ってるのが見てて辛かった…

ボーリングのシーンが印象的。
彼はイキイキとしていた。
写真を撮るシーンも素敵だった。

順調に破滅の道へと進んでいた彼だけど、誘拐した女の子に出会った事で徐々に変わっていく姿が凄い良かった。
自分を"ビリー"だと認めてくれる存在が大事だったんだろう。

最後には彼女の愛が彼を変えたし救った。
ドーナツとココアを買うシーンの彼は以前とは違いイキイキとしていた。
親友がしてくれた事にも感謝を述べるなど心の変わりようが素敵だった。

きっと彼女に出会ってなければ彼を殺していただろう。

ビリーと自分とが重なる場面が多すぎて見ててしんどかった…
それでも、最後はハッピーエンド(?)で幸せな気持ちになれたからよかった。

過去を振り返らず、少しずつでも未来へと進めればいい
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