みちゃまる

千年女優のみちゃまるのレビュー・感想・評価

千年女優(2001年製作の映画)
4.2
かつて一世を風靡した女優・藤原千代子は30年前表舞台から忽然と姿を消していた。映像制作会社社長の立花は、千代子の大ファンであり、彼女の半生を振り返るドキュメンタリー撮影のため、千代子の自宅へ向かう。久し振りに姿を表した千代子が語った人生は壮大な物語であった。

名も知らぬ「鍵の君」への恋は単純な恋愛感情だけではなく、老いることへの恐怖や若さへの妬みも隠れている。
蓮の花は輪廻の象徴であり、泥水が濃いほど綺麗な花を咲かせるという。自分でかけた呪いという泥臭い部分を吸いながら、千代子は千年の輪廻を経ても清らかな花を咲かせていた。彼女が出演した映画の一場面に見せながら、過去と交錯していく演出がとても良かった。
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