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セイジ 陸の魚のpippoのネタバレレビュー・内容・結末

セイジ 陸の魚(2011年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

セイジは内省し続けているんです。だから動物愛護団体の職員とのやり取りでは、画一的な視点から物事を断罪しようとすることに強く反駁したんでしょう。自分のやったことは間違いだった。でも必ずしも間違いだけとは言い切れなかった。でもきっとほかにやりようがあったのだろう、、、と。だから、彼らの言ってることも間違いではないと言ったわけです。ある断面を切り取った正義ですから。
ただそれは物事の全体ではない。全部ではないのに、あたかもそれが全てであるかのように考える絶対的で浅はかな正義に反駁したんでしょう。
内省し続けたセイジは時を経てまた似たような境遇へと導かれてしまうけど、この時に思いも寄らぬ行動にでます。ただそれにもちゃんとセイジなりの考え続けてきたからこその思いがあって、それは、今度は守るために相手を倒すのではなく、守るために寄り添うことを選んだのです。
自分のしでかしたことの内省を続けたセイジはようやく答えを見出したのです。
それにしても西島秀俊は仏頂面の似合う俳優ですね!
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