三四郎

過去を逃れての三四郎のレビュー・感想・評価

過去を逃れて(1947年製作の映画)
3.0
聾唖者の少年がアンの幸せを願ってついたラストシーンの嘘。ジェフが生きていても、ジェフなら自らを犠牲にして嘘をついただろう。
「幸運と愛は同じだ すぐには見つからない」
フィルム・ノワールはキザな演出と科白の宝庫だ。
「もう10日も人と話していない このままでは思考力が停止しそうだよ 絶景を見に行くにもひとりでは寂しい 教会の遺跡も 月の光も酒も ひとりでは味気ない」
ジェフの過去を語るナレーションなど、歌詞にありそうだ。

彼女と会うのは夜だけ
昼の名残はタバコの煙のごとく消し
彼女の家も探さず
約束の時間に約束の場所へ
先のことは何も考えない
滝に打たれても冷めぬ夢のよう
アメリカンミュージックを聴きながら
バーボンを飲めば五十六番街にいる気分
三四郎

三四郎