知能の高い脳筋ゴリラ(文字通り)が暴れる『リンク』、脳死ヒキニートが超能力を使って暴れる『パトリック』を手がけたリチャード・フランクリン作品。
先述の作品は、荒唐無稽でバカバカしさが勝ってしまっていたが、本作はプロットも技法面でも、ヒッチコックからの影響を感じさせる佳作と言える。
一見『激突！』『ヒッチャー』等のチェイスモノを思わせる出だしだが、警察に追われる羽目になった主人公が真犯人を追うという巻き込まれ型サスペンスである。
随所に見られるコミカルな場面と、(ギリギリ匂わせに止めている)ショッキングな場面とのコントラストも良い。
