ポンコツ娘萌え萌え同盟

影に怯へてのポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

影に怯へて(1922年製作の映画)
3.6
嵐で真っ先に溺れたというシンパシーの夫、ダニエルと入れ違いに漁村に迷い込んだ中国人のイェン・シンをロン・チェイニーが演じる。
ロン・チェイニー主演作自体は先月『殴られる彼奴』で触れたけどそれとはまた違ったキャラクター像が味わい深い。
んで、この漁村キリスト教の牧師マルデンが信仰する土地で、キリスト教とは違うイェン・シンは生活していく。
僕的にはイェン・シンとマルデンのシーンより、イェン・シンとワルガキくんのシーンが好き。だってライチで仲良くなるんだよ?なんか微笑ましい

本作の黒幕こそ簡単に察せるから物語の意外性という部分こそないけど、神父サマがシンパシーと再婚し、幸福の絶頂のところを叩き落とそうとする影。
苦悩の中で"彼"が幻覚が合成に映るシーン単純な演出だけどなんだけど、教会での説教という場面もあって一種の罪のようにも感じていい。

ただそれ以上に本作に"見ざる聞かざる言わざる"の小物が出てきたシーンがツボって印象強く残ってしまった。しかもそれを渡したのが中国人のイェン・シンという。
"SEE NO EVIL. HERE NO EVIL.SPEAK NO EVIL. "と文が映るんだけど、ある意味本作では皮肉となっているけど、
神父サマが最終的に選択したものは如何にも神父らしいけど、ある意味これの返答なのかもしれない。