なかなか面白い殺人ネタの物語。
原題「Impact」は「２つの人生を交差させる力」を呼ぶこともある…という冒頭の説明が、本作を上手く表している。
自動車会社の大物となった夫が、妻の愛人に殺されそうになる。この愛人の男が殺そうとする夫にはレンチを振りかざして殺したつもりになっていて崖下に転がしただけなので、殺しの詰めが甘い。そして愛人の男は、夫の車を盗んで慌てて逃げる時に、大型トラックと正面衝突して自分が死んでしまう。ただ、新聞記事には（燃えた車の死体が誰だか分からないので）「自動車会社の大物が死亡」と写真付きで掲載される。
そんな殺されたはずの夫は、実は生きていて、アイダホの小さな町に辿り着く。そこで自動車工場を経営している女性と出会い、自動車修理工として雇ってもらう。男はその女性と雰囲気良い仲になるが、妻は夫を殺したはずの愛人と会えないので焦るのだが……といった序盤から面白い。
エラ・レインズは自動車工場を経営しているボスとして出て来る。
後半は裁判シーンになるが、テンポ良く見事な展開を見せる。
サスペンス映画…というと「ちょっとサスペンスではないかな？」と思うが、なかなか面白い人間ドラマであった。
