爆裂BOX

ヘルアイランドの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ヘルアイランド(2009年製作の映画)
3.3
サバイバル番組撮影の為フィリピンの孤島を訪れたTVクルー。撮影を進める彼らだがジャングルの木々に紛れる不気味な影が彼らを襲い…というストーリー。
ビリー・ゼイン主演のモンスター・ホラーです。登場するクリーチャーはフィリピンの伝わる土着の吸血鬼伝承でありいまだに目撃例があるUMAアスワングですが、この作品では見た目「恐怖と戦慄の美女」に登場するインディアン人形みたいなルックスをしていて変身能力を持っており、犬に変身して犠牲者を追いかけたり、翼をはやして飛行したりします。また、妊婦を攫って胎児に種を植え付けて自分たちの同族に変えるという設定も気味悪くて良いですね。繭みたいな物の中から出てきた血まみれの胎児は変身途中だったのかな?終盤の巣の中も気味悪くて良かったですね。
ビリー・ゼインはベア・グリルスの様なサバイバル番組のホスト役ですが、いざ、緊急事態になるとヘタレるかと思ったら終始頼りがいのある男でした。片腕噛まれて負傷して戦線離脱かと思ったら弓矢や相棒のマチェーテでアスワングと戦って倒す姿は中々カッコイイ。最期もカッコよく決めてくれましたね。「ディセント」のジュノ役だったナタリー・メンドーサも出演してますが、最初の方は昆虫や自然が好きな純粋な女の子という感じでしたけど、襲ってくるアスワングを棒でぶん殴って槍で突き刺したりダイナマイトで吹っ飛ばす姿はジュノを彷彿させましたね。主題歌も歌ってるんですね。プロデューサーのレイチェルはウザい役かと思いきや、終盤は猟銃ぶっぱなして中々の活躍見せてくれました。最後に漢気見せてくれたカメラマンもそうですけど、本当に嫌な奴はいなかったですね。皆を巻き込んだジョーイも奥さんを助ける為でしたし。
前半一時間くらいは撮影隊の恋愛がらみの人間ドラマが続いてアスワングは中々姿を見せませんが、アスワングが姿を現して本格的に襲ってくる後半からはロクな武器がない状況での戦いになるので中々楽しめましたね。
ラストのオチも中々不気味な余韻を残してくれます。あそこはアスワングの牧場の様な村なのかな?
前半一時間は淡々としてますけど、モンスター・ホラーとしては結構楽しめた作品でした。