あ

ボディ・アンド・ソウルのあのレビュー・感想・評価

ボディ・アンド・ソウル(1947年製作の映画)
4.5
何故チャーリーがそこまで軽々しくボクシング会の闇に堕ちていくのかの説明が乏しいけれど、ラストの一戦で全て納得のいく映画でした。

相手の一撃で我に返って、ボクシング界も、そこに浸ってウハウハしていた自分も全て馬鹿馬鹿しくなる。最後の良心によってというよりも、「何やってるんだろう俺」というような、悟りと憤りで相手を沈めるというのが本当に人間らしかったです。

「俺を殺すんですか?」最後のセリフが全てを語っていました。キマってました。

あと最後の最後の一戦まで焦らす構成はロッキーのようでしたが、一人称以外はほとんどリングに上らないで、観客の熱気と歩幅を合わせるように盛り上がっていった試合には異様な熱気がありました。賭けに負けてしまうはずのコーチや観客たちも思わずチャーリーを応援してしまうのも納得でした。
監督も役者もボクシング経験者ということで、非常に等身大のドラマに仕上がっていたように思います。
あ