ありめろん

縞模様のパジャマの少年のありめろんのレビュー・感想・評価

縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)
3.3
ホロコースト映画を観るにあたって、ハッピーな映画ではないとは覚悟してたものの…想像以上にしんどかった。
どれだけ沢山の映画を見ても、こういう辛さには慣れないもんだね。

美しい音楽と柔らかな色味の画で始まり、エイサバターフィールド演じるブルーノと友達の楽しそうな笑顔に癒されたけど、中盤からどんどん不穏な空気になっていき、最後は…。

ありめろんは小学生の時に授業でライフイズビューティフルを見せられてボロ泣きしたのですが、見終わった後大半のクラスメイト達は普通にけろっとしてました。
映画なので、もちろんフィクションではあるけど、ホロコーストの悲劇自体は変わらない事実だし、決して作られた話だからと軽んじてはいけない。
それくらい小学生でも分かるだろ、と今でも思う😡
でもこっちを見せられなくて良かった。確実にトラウマになってただろうし。

ドイツ軍の中佐として段々と悪人ヅラとなる父とは対照に、ベラファーミガ演じる母は真っ当で優しくてとても良かった。
戦争や立場など関係なく夫を糾弾できる人間が作中にいてくれたのは唯一の救い。
ただ1人が声を上げたところで何も起こらないのが戦争。これもまた事実。

友情の美しさはあまりピンと来なかったけど、2人の純粋なやり取りの場面に痛々しい鉄線が必ず映り込んでいることがより辛く感じた。
気分が良くなる作品ではないものの、より多くの人が観るべき作品ではあるかと思います。


しんどすぎるので、次はお馬鹿なコメディが見たい…💦
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