オダ

危険な戯れのオダのレビュー・感想・評価

危険な戯れ(1975年製作の映画)
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まるで不恰好にみえる遠隔の構図のショットがどうしてわたしの視線を捉えて離さないのは、その対象からのあいまいな遠さ、過激なエロシーンの欠如ゆえに「もっとちゃんと見たい」と焦らされているから。
なお、観客であるわたしが焦らされているからといってここにサスペンスがあるというわけではない。むしろ緊張した空間とまのびした時間のどちらともいえぬシーンの連続が「まだ」「もうちょっと」とラブホのテレビの前に呆然と居座らせてしまう。
わざわざ思い返すには凡庸な、いわゆる日常に限りないこうした時間が、ときおり眩しい。
オダ

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