チッコーネ

ビビアンの旅立ち-離婚そして新しい出逢い-のチッコーネのレビュー・感想・評価

3.5
DVD化されておらず、なかなかお目にかかれない1本、ようやく観れた。
80年代の映画だが、舞台はまだラスベガスの体を成していない、50年代末のネバダ州。
終わり方はややあっけないものの、ハッピーエンドのレズビアン映画クラシックだ。

編集はきびきびスピーディ。
暴力や差別など、過剰なドラマを最小限に抑える代わりに、ためらいつつ近付く心の機微を丁寧に描く。
また愛の交歓場面も臆さず挿入されており、ぷるるんと揺れる乳房のクローズアップが美しい。
公開当時まだ珍しく、当事者から渇望されていた作風である。