佳子

少年時代の佳子のレビュー・感想・評価

少年時代(1990年製作の映画)
4.0
初めて観た時、リアルに彼らくらいの歳だった。
そして、その時のクラスに、有無を言わせぬいじめっ子がいた。

男子はみんな彼の言いなり。
必死に彼の機嫌をとろうとしていたちょっと場の空気の読めないMくんが、
「お前は、〇〇クラブ(彼が作った仲間のグループ)からはずす。」
と言われ、泣いていたのを今でも忘れられない。

少年時代。
あのせつない井上陽水の歌と、トンネルに入るラストシーン。
自分なりに当時感じていたやり切れなさが、映画と重なり、物凄く心に響いた。

あれから、30年近い月日が流れた。
いじめていたあの子も、いじめられていたあの子も、きっと今は父親になっているのだろう。

2022年4月7日追記。
この映画の原作者である藤子不二雄A先生の訃報が今日届きました。まんが道は私の愛読書です。本当に悲しいです。
ご冥福をお祈りします。
佳子

佳子