えな

チャーリング・クロス街84番地のえなのレビュー・感想・評価

4.8
たまらなく好きだった。この1ヶ月急に映画を観る意欲がわかなくて、集中できない日が続いてた。久しぶりにじっくりゆっくり観ることができて心があたたかいもので満たされる。本を好きなおばさんの性格がさいこうなの。序盤聖書のことで突然怒りだしてびっくりしたけれどそれが書物への強い愛からくるものなのであとをひかずからっとしていて、気に入ったり気に入らなかったり反応がわかりやすくて小気味好かった。英国紳士の書店員フランク、最終的に無礼で太った中年男をムニエルにしそうな緊張感。すてき。古典作家や書物もだけれど時代背景と戦後の事情も描かれていて、そのへんもとても興味深い。豊かなアメリカと貧しく混乱を抱えているけれど文化が素晴らしいイギリスそれぞれのエネルギーがさらっと描いてある。本が届いたときのあの開封するわくわく。販売と購入でここまで心が通いあい友情が芽ばえるなんて、あとから実話だとしってびっくりした。ラストも切ないながらじんわりきた。ここまでさりげなくひとのあたたかさを描く映画は最近の作品にはない気がする。こんなおばちゃんになりたいよ。
えな

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