久しぶりにDVD引っ張り出して鑑賞。スコセッシ監督の長編2作目。
アメリカン・ニューシネマ感と製作ロジャー・コーマン氏の色が全体的に濃いと思いきや、時折挟まれる宗教観や容赦ないバイオレンスショットで「めっちゃスコセッシやんけぇ!」となる感覚がやっぱりなんか好きな作品。
物語の中心になるのは、純朴でありながらも生き延びるためなら躊躇なく体を売る強かさを持つ主人公バーサ、労働組合の活動家ビル、差別にたびたび見舞われる黒人のボン、南部でよそ者扱いされてしまう北部出身の不運な男レイク……。
歪でありながらも真っ直ぐな彼らの絆が厳しい現実にぶち当たるのは(強盗してるし)当然っちゃ当然なんだけど、これがアメリカの労働者の現実なんだと捉えると空恐ろしいものがある。
社会の奴隷になるか、ギャングになるか……きっとそういうものなんだろう。
(「俺を軽薄な拝金主義者だと思うならこっから出て行ってマクドナルドで働け!」なんて台詞が聞こえてくる……)
お気に入りポイント
・画面の鮮やかな色彩
・今観なおすと、主演のバーバラ・ハーシーの魅力は現在のミア・ゴスに近いものを感じる。THE アメリカン・ガールだと思う。日に焼けた頬やボディバランス、風に靡く髪の雰囲気なんかが。
・主演のバーバラ・ハーシーとお相手のデヴィッド・キャラダインがカップルだったことで、セックスシーンがまさかの“ガチ”という「お前ら何してんねん!」感。笑