ぺんじん

ポゼッションのぺんじんのレビュー・感想・評価

ポゼッション(1981年製作の映画)
4.8
うっ、頭が…頭がおかしくなりそう…
舞台は西ドイツ、ベルリン郊外。サム・ニールが単身赴任から自宅に戻ってくるんだけど、奥さんのイザベル・アジャーニからは拒否されまくる…辛い…探偵を雇って周辺を探ってみると奥さんの影には怪しい男の影が…
最初は夫婦の愛情を巡るスキャンダラスな物語かと思いきや、途中から怪物を巡るホラーに…と思いきや終盤はSFスパイ・サスペンス!展開が凄まじ過ぎて目が回る…ヤバいよ…
イカ(タコ?)人間とドロドロのイザベル・アジャーニのパンチが強過ぎるんだけど、その影にあるのは結構真面目な政治的な物語。第二次世界大戦によってボロボロになり、政治的に分断されたヨーロッパ諸国と母なる大地。母親であるイザベル・アジャーニがサム・ニールを拒否し続ける様子は、帰還兵が目の当たりにした祖国の姿に重なってくる。ベルリンの壁が映画に何回も出てくるのは印象的だった。
登場人物がみんな揃って苦しそうで、感情移入しちゃうと頭がグルングルンする怪作!みんなも気分が悪い時は買い物袋をぶちまけて、狂ったようにドロドロダンスをしよう!イッ、イカ人間!キエッー!!
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