Kenjo

アンソニーのハッピー・モーテルのKenjoのレビュー・感想・評価

4.3
勝手にウェスアンダーソン祭り第三弾。
これまた大好きな作品だなー

シュールな笑いの天才。
初期作品だから以前見た2つとは世界観の作り込み方に違いはあれど、脚本というより演出にこだわり、観客を楽しませる作りになってて素晴らしい。

まず最初に出てくる主人公が、75ヵ年計画で泥棒として一人前になろうとする。
これだけ聞いてもめちゃくちゃ面白いのに、世間と少しズレた行動ばかりしてて憎めない。まっすぐで純粋なキャラだからズレた言動をしてるのに、仲間からは決して見捨てられない。
多分この"少し"って部分がいいんだろうな。なんか世の中にこんな人いそうとか、言動ベースでもこういうこと考えたことあるとかやっちゃったことある、みたいな絶妙なラインを突くのがうまい。

ウェスアンダーソン映画は、大人なのにとか、子供なのに、とか、遊びなのに、とか、本気なのに、とか、全てにおいて、熱量の差を演出に入れるのが上手。ずっと見てられる。

この映画のタイトル、英題はbottle rocketで邦題がアンソニーのハッピーモーテルと、全然主人公と関係ない題名でそこすら面白いからずるい。

こういう少しマイナーな映画もちゃんとU-NEXTにはあるから、U-NEXT大好きやわ。
Kenjo

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