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将軍たちの夜のナツミオのレビュー・感想・評価

将軍たちの夜(1967年製作の映画)
4.0
舞台背景は第二次大戦下のヨーロッパ戦域だが、戦争映画というよりは、連続猟奇殺人事件を捜査するドイツ軍情報部のグラウ中佐が主人公のサスペンス。

「アラビアのロレンス」で共演したピーター・オトウールとオマー・シャリフが再度共演している。

1942年ドイツ軍占領下のポーランド・ワルシャワで発生した売春婦猟奇殺人事件。被害者がドイツ軍の情報提供者であった事から、情報部のグラウ少佐が捜査を開始する。
目撃者の証言より、犯人はドイツ軍の軍服で尚且つ、ズボンに赤いラインが入っていた。赤いラインは将官の軍服である事から、当時ワルシャワに在籍していた将軍はガーブラー、カーレンベルクと当日赴任してきたタンツの3人。
3人共に事件当日のアリバイが不明、行動も怪しい為、グラウ少佐は聞き込み調査を行うが、捜査半ばで昇進と引換にパリへ転属させられてしまう。

それから2年後の1944年フランス・パリ。
ここでも売春婦猟奇殺人事件が発生し、情報部中佐に昇進したグラウがパリ警察警部と組んで再度捜査を開始する。
時既に遅く連合軍は大陸侵攻作戦ノルマンディ上陸作戦を成功させパリへ進撃中であり、ドイツ軍内部においても反ヒトラー派将軍達によるヒトラー暗殺計画が決行直前であった。
グラウ中佐の捜査より犯人は段々絞られて行くが逮捕に向かう途中に、ヒトラー暗殺事件が発生する・・・

オマー・シャリフ演ずるグラウ中佐は、戦争の行く末より犯人捜査を優先し、時にはフランスの警部とレジスタンス釈放の取引をしても犯人逮捕を優先する。
将軍達もピーター・オトゥール演じるタンツの異常性格の将軍を見事に演じている。

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