ばさしそ

THX-1138のばさしそのレビュー・感想・評価

THX-1138(1971年製作の映画)
3.3
わかりやすいディストピア。ルーカス原作コッポラ監督でお金もかかってて凄そうな作品。
話の内容としては管理社会に疑問を持った主人公が逃げ出そうとするといった大筋ですが、まぁ展開が鬱々しいというか、辛く厳しい描写が延々と続く。なんというかわかりやすく気持ち悪い世界。
それをずっと見ていてオチには大円団があるわけでもないので、多分娯楽映画に慣れている人には辛い。最終盤にあった謎のチェイスシーンとかもなんかテンポがなぁ、と。

とはいえSF映画として出来が悪いというのはちょっとヒドい。確かに映像の方は半端なCGがあったりなんかビミョーなところもある。でもべつにこれそんな映像美を楽しむ映画ではないし、丁寧な主人公の行動を裏付けする描写があったりと脚本がしっかりしている印象。設定が活かせてないところも少しはあったけど……。
ここまで批判多めになってしまいましたが、悪い作品ではないです。ヒロイン絡みの救いのなさが最高に良い。

でもルーカスの名前だけで娯楽だと思ってみるのはやめたほうが良いかな……?
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