運転していてヒッチハイカーを乗せたことは3回ほどある
マウイで現地の子供、スコットランドでオーストラリア人のカップル、東京でイタリア人男性
幸い恐ろしい目に遭ってはいないけど、イタリア人にはしてやられた
都内で乗せて行き先を聞くと京都に行きたいと言う
そのために長距離トラックをつかまえたいので東名高速の入り口近くまで送ってくれないか、とのこと
ちょうどイタ車に乗ってたし、彼の出身だというローマにも行ったことがあったのでいろいろ話をしながら目的地へ向かっていると、やっぱり新幹線で乗りたいから東京駅に行きたいと言いだした
東京駅に近づくと実はお金がないので貸してくれないかと頼まれて、すっかり日伊親善大使モード入っていたこともあって二つ返事で快諾
すぐに銀行に振り込むからと言われたけど、僕の銀行口座を聞かないで彼は行ってしまった
考えてみたら通り道でないところをあっちこっち走った上にお小遣いをあげたっていう
いい人にもほどがある
女友達の家でこの話をしたら、彼女とお母さん、親娘で目を合わせてうなづいて、きっとそういうのってどこかで返って来るんだよ、いいことしたと思うよーと
ねー、と
観音さまみたいな親娘のおかげで忘れていたこの出来事、映画を見ていて思い出した
1953年、女流監督のノワール映画
凶悪なハイカー、彼を乗せてしまった二人の男性の物語
ちょこちょこツッコミどころはあるけれど、オープニングの秀逸なフレーミング、ハイカーのキャラクター設定、メキシコでのエピソード、照明、カメラワークなど、キッチリとツボがおさえられていてその後のサスペンス映画のスタンダード然とした良作
尺もスッキリ