『サンリオ男子』、『ウチのタマ知りませんか?』の擬人化など、近年すっかりあざとい商売に開眼したサンリオ
分別のない商法でお馴染みの『例のネコ』のキャラクターは、何とも哀れ
本作は81年に上映された、手塚治虫による原案、プロデュースがサンリオの激ヤバ映画です
児童向けとは思えないダークな内容で、パッケージのメルヘンな雰囲気は詐欺と言っても差し支えない
R-15まで言わずとも、PG-12はあると思います
いや、素晴らしい作品ではあるんですが!
☆
「悪魔くん」が"仲良くする"という概念を履き違えていたり、"助ける"という言葉を理解できずにポカンとしているシーンが、本当にサイコパスの特徴を掴んでいてヤバい
『エースをねらえ!』や『あしたのジョー』などを手掛けた方が作画監督で、いちいち人間が劇画調に描かれているのもグッド恐怖ポイント
☆
セルアニメ独特の温かみや職人芸の光る美しい背景は、さすがに昭和のプロ根性を感じました
チープな感動や、都合のいいハッピーエンドに走らず"虚構の中のリアル"を押し通した脚本には拍手
『子供向け作品』の傑作を生み出すのは、普通の大人が対象の映画制作よりも遥かに難しいのではないでしょうか?