佐太郎、追われてばかりいるな。賭博から追われて旅へと出た佐太郎が、ひょんな所から戻ってくる話。

一つの扇子が多くの人に渡って物語を紡いでいくのはまるで『ウィンチェスター銃'73』のようだけれども、本作は元のいた場所に戻ってくる＝過去の物語を動くので極めて狭い世界で繋いでいき最終的には一点へと収束するのが印象的だった。

チャンバラあり歌唱ありおつな座の踊りありで徹底的に娯楽作に呈しているので鑑賞中は凄く楽しかった。
ただ終盤は少し駆け足気味な展開というか消化不足でよくわからなった。
というのも私が見たのは68分の短縮版だからなのだろうか？普通の長尺版もみてみたい。


おつなと男装の侍の数馬の百合があってよかった。ただ数馬は扇子のことばかり感情曲線がおつな→数馬なので片想いじゃんと思いつつすいませんめちゃめちゃ良くて悶ました。長尺だともっと絡み多いのかな？やばい見せてくれ

シネマヴェーラ渋谷で観たのは、68分の短縮版「唄祭り佐太郎三度笠」。土地の親分の片腕を斬り、許嫁のお美代とも別れて伊豆を去った佐太郎。3年振りに故郷へ帰るとお美代の危機。高田浩吉の殺陣と唄を楽しむ股旅もの。