Haruki

囚われの女のHarukiのレビュー・感想・評価

囚われの女(1968年製作の映画)
3.4
アンリ=ジョルジョ•クルーゾーの遺作。

ギャラリーを運営する青年と不倫愛に走る女性の姿を通して、愛の内面をエロティックに浮き彫りにした作品。

SM要素のあるラブシーンや眩惑的なショットに心が掻き乱される。

自分の中に滾る倒錯した欲望に戸惑うジョゼと、愛情と向き合うことから逃避するスタン。

愛だけでなく、愛と表裏一体となったエロスの真理を掘り下げようとしている。

が、一貫していないストーリー展開には辟易する。

『恐怖の報酬』や『悪魔のような女』には到底及ばないが、監督の手腕は感じる。
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