Harukiさんの映画レビュー・感想・評価

Haruki

Haruki

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いぬ(1963年製作の映画)

4.6

名匠ジャン=ピエール・メルヴィル監督、ジャン=ポール・ベルモンド主演。
絶妙な緊迫感と色っぽさ、謎を孕みながら進んでいくストーリーテリングが素晴らしい至極のフィルム・ノワール。

伏線が絶妙で終盤にし
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ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド(2021年製作の映画)

3.3

伝説のバンド、ザ・スミスが解散した1987年9月。
5人の若者が迷い、葛藤し、自分を探した一夜を描いた青春映画。

ザ・スミスの名曲たちが全編を彩り、それらの歌詞に重ねるように自己のアイデンティティを
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欲望という名の電車(1951年製作の映画)

4.5

テネシー・ウィリアムズによる有名戯曲を、名匠エリア・カザンが映画化した作品。

情緒不安定な女性が妹夫婦を訪ねたことから始まる濃密な人間ドラマ。

愛情、憎しみ、嫉妬、虚飾、欲望、孤独。
さまざまな人
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名もなき歌(2019年製作の映画)

4.1

ペルーに蔓延る乳児売買の闇を、実話を基に鋭く描いた作品。

困窮し混乱する社会情勢と、それに伴って生まれる闇のビジネス。
そしてその被害に遭う、社会の周縁の人々。

社会全体の問題として真摯に見つめて
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.7

トム・ホランド版スパイダーマンの3作目。

ティーンエイジャーであるピーターが主人公であるため、他のマーベル作品よりもジュブナイル感と主人公の未熟さ、コメディ要素がある。
そこがスパイダーマンシリーズ
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.2

ファッションデザイナーを目指してロンドンへ進学した女性が、夢と現実の狭間で壊れていく姿を描いたサイコスリラー。

60年代のロンドンを妖しく描き、将来への不安や都会の中での孤独をスリラーとして昇華して
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ファンタスティック Mr.FOX(2009年製作の映画)

4.0

ロアルド・ダールの原作を基に、家族のために盗みを働く父キツネの奮闘をストップモーションアニメで創り上げた作品。

ウェスは『犬ヶ島』や『フレンチ・ディスパッチ』などでも印象的なアニメーションを作ってい
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ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

4.2

ミシガン州に住む5人姉妹の、繊細で危うく揺れ動く思春期の心を瑞々しいタッチで描いた作品。

ソフィア・コッポラの長編デビュー作だが、もう彼女の味が存分に発揮されている。

少女の持つ無垢な面と鬱屈した
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ロバート・アルトマンのイメージズ(1972年製作の映画)

4.3

1人の女性の頭に起こる真の狂気を描いている。

キャサリンの幻視と崩壊を通して、自己との分裂や罪悪感、逃避、性的欲求などさまざまなテーマを見せていく。

主要キャストの名前を入れ替えて役名にしているの
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神様メール(2015年製作の映画)

4.3

神様の娘が父親である神にうんざりして、余命を知らせるメールを全世界に送信してしまったことから始まるファンタジーコメディ。

新たな使徒を見つけて"新・新約聖書"を作るという設定がまず凄すぎる。

コメ
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サウスバウンド(2015年製作の映画)

3.8

4人の監督による4つの短編が間断なく繋がれたオムニバスホラー。

ここまで繋ぎ目がわからないくらいの繋ぎ方は新鮮でおもしろい。

テイストはバラバラだが、ストーリー的な核は共通するところがありそう。
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さよなら、退屈なレオニー(2018年製作の映画)

4.0

イライラしてモヤモヤしてただ退屈な毎日が過ぎていく、そんな17歳の少女の心を繊細に映し出した作品。

この世に溢れている思春期のビタースウィートな心を描いた青春映画に比べて、今作は少し辛さが強い。
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パラード(1974年製作の映画)

3.7

ジャック・タチの遺作にして原点回帰。

パントマイマーとしてキャリアをスタートさせた彼の、芸術とライブに対する愛情が感じられる。

これは映画と呼ぶべきなのか、それともサーカスの舞台をそのまま捉えたラ
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いろとりどりの親子(2018年製作の映画)

4.2

原作者含め6組の親子が、それぞれの困難に向き合っていく姿を追ったドキュメンタリー。

子どもを理解しようと努める親と、親に自分の存在をわかってほしい子ども。
彼らの歩みは険しく、それは試練という側面も
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スケアクロウ(1973年製作の映画)

4.6

性格の対照的な2人の男がそれぞれの目的地へ向かうロードムービー。

考え方はまったく違うが、強く絆を築いていく姿は心を揺さぶる。
タイトルの"カカシ"が重要なキーワードとして、短気な男と陽気な男の性格
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鉄くず拾いの物語(2013年製作の映画)

4.0

ボスニア・ヘルツェゴビナのある町で慎ましく幸せに暮らす家族に起こる物語を、ドキュメンタリータッチで描いたヒューマンドラマ。

保険を受けていないために妻の高額の医療費が払えないという、実際の新聞記事を
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ヒックとドラゴン 聖地への冒険(2019年製作の映画)

4.6

ヒックとドラゴンの完結作。
3作とも素晴らしい評価を得るなんてかなり珍しい。

『トイストーリー3』のような鑑賞者の心を動かすストーリーで幕を下ろす。

美しいアニメーションと豊かなキャラクターも健在
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アダプテーション(2002年製作の映画)

4.8

スランプに陥った脚本家の苦悩と葛藤を描いた不条理コメディ。

孤高の脚本家チャーリー・カウフマンの世界が遺憾なく発揮されている。

『マルコヴィッチの穴』が成功した脚本家チャーリーという、カウフマン本
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マイ・ビューティフル・デイズ(2016年製作の映画)

4.1

行動障碍を抱えた男子生徒と、彼が恋する女性教師の不器用な恋を描いたドラマ作品。

自分の想いをうまく言葉にできない、ただ舞台の上では類いまれなる才能を発揮するビリー。
彼との関係に細心の注意を払いなが
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或る終焉(2015年製作の映画)

4.0

在宅医療の看護師をしている男性の葛藤を鋭く描き出した作品。

ミシェル・フランコらしいひりひりとする展開と、人間の深淵に迫るような描写。

人生の終焉と向き合い、自分の暗い過去も抱えた彼が選択する命の
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デリカテッセン(1991年製作の映画)

3.8

核戦争後のパリに一軒だけたたずむ精肉店を舞台に、ある青年が巻き込まれる騒動を描いたブラックコメディ。

独特でエッジィな映像空間の中で繰り広げられる、ダークでアイロニックなストーリー。

コメディであ
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アバウト・シュミット(2002年製作の映画)

4.2

定年退職した男が人生の新たな章へと進んでいく姿を、ユーモアとペーソスを交えて描いたヒューマンドラマ。

アレクサンダー・ペインによる脚本はやっぱりいい。
人の哀れで醜い部分も見せた上で、人生の可笑しさ
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プラド美術館 驚異のコレクション(2019年製作の映画)

3.7

ドキュメンタリー映画というよりは、もう少しテレビっぽいアートドキュメンタリー。
映画的演出などは特に楽しめないが、美術好きにはたまらない90分。

プラド美術館のコレクションの数々を堪能できる映像と、
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ザ・ヴァンパイア 残酷な牙を持つ少女(2014年製作の映画)

4.1

ヴァンパイアの女性と孤独な青年が出会う、新感覚のヴァンパイアホラー。

全編モノクロで綴られる画面は美しく、構図も見事。

悪になりきれない青年の心と、ヴァンパイアとして生きる女性の心。
理解し合えた
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サイダーハウス・ルール(1999年製作の映画)

3.9

孤児院で育った青年が、外の世界へと飛び出し成長していく姿を描いたドラマ作品。

人の役に立つことを第一に考えてきた主人公が、さまざまな人と出会い、さまざまな出来事に出会い、自分のすべきことは何なのかを
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ストレンジ・フィーリング アリスのエッチな青春白書(2019年製作の映画)

4.4

厳格なカトリック学校に通っている女子高生が、性への興味を抑えられず騒動を巻き起こしていく青春コメディ。

カトリックに限らず、秘密と罪悪感を抱えたまま必死に生きる思春期の心を見事に描いている。

楽し
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ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)

4.2

ユーモアとペーソス、そして何よりオードリーの魅力が全編に詰まったラブストーリー。

派手な展開が続くストーリーは楽しい。

憂鬱を"blue"ではなく"red"と表現するのはめっちゃかっこいい。

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パーマネント・バケーション(1980年製作の映画)

3.7

好きな監督ジム・ジャームッシュの卒業制作にして長編デビュー作。

ニューヨークの街を徘徊しながらさまざまな人と出会い、結局何もしないままパリへと旅立つ。
そんな青年の姿を淡々と追ったシネエッセイ。
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イゴールの約束(1996年製作の映画)

4.1

不法移民の斡旋を行う父親の手伝いをする少年が、ひょんなことから移民男性の遺言を託され、約束を果たそうとする姿を描いたドラマ作品。

好きな監督ダルデンヌ兄弟の初期作。

ドキュメンタリーでキャリアをス
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クライング・ゲーム(1992年製作の映画)

4.3

巧みなストーリーテリングが魅力的なラブサスペンス。

多様なマイノリティが交わる、ユーモアとスリルを併せ持ったサスペンスが展開する。

何も隠しているわけでもないのに驚きとスリルに満ちたストーリーは見
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マルコヴィッチの穴(1999年製作の映画)

4.2

俳優ジョン・マルコヴィッチの脳内に入れる穴を見つけた、しげない人形師が巻き起こす騒動を描いた不条理コメディ。

他人になることで余計に露わになる自分自身。
他人になっても変えられない自分自身。
可笑し
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舞踏会の手帖(1937年製作の映画)

4.8

16歳の時に舞踏会で踊った男性たちを20年ぶりに訪ねていく女性の姿を描いたドラマ作品。

美化された過去と対照的に、変わり果てた現在の男たちの姿。
彼らの歩んできた人生を想像させるストーリーには、人生
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リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

3.9

日常に辟易する主婦コージーとだらしない怠け者リーが、引き寄せられるように出会い逃避行するさまをオフビートに描いた作品。

警察沙汰にはなっているが、大した犯罪は起こっていない。
恋愛感情があるわけでも
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ファニーゲーム(1997年製作の映画)

4.4

別荘で休暇を過ごそうとしていた家族のもとに、2人の青年が訪ねてきたことから始まる不条理なサスペンススリラー。

リメイク版『ファニーゲームU.S.A』を先に観ていたけど、今作の展開とほぼ同じ。
ただ正
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ヒックとドラゴン2(2014年製作の映画)

4.3

ヒックとドラゴンシリーズの第2作。

浮遊感と迫力満点のアニメーションはまたもや素晴らしい。

ストーリーはよりスリリングになり、ドラマティックでアクションも多い。
楽しさとハラハラが詰まっている。
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ハードエイト(1996年製作の映画)

4.0

大好きなポール・トーマス・アンダーソン監督の長編デビュー作。

脚本も書ける監督のデビュー作は、大抵荒削りでエッジが効いているもの。
(ノーランの『フォロウィング』、リンチの『イレイザーヘッド』、アレ
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