Harukiさんの映画レビュー・感想・評価

Haruki

Haruki

大学生。ノーラン好き。レビューは短めを心がけます。

映画(493)
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桑港(サンフランシスコ)(1936年製作の映画)

3.7

全体としてはメロドラマであるが、終盤の大地震で一気に物語が収束に向かう。

メロドラマとしても面白さをしっかり持っているし、地震と絡めるのは斬新。
ラストは少し大袈裟で、少し引っかかるけど。

地震の
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セイブ・ザ・タイガー(1973年製作の映画)

4.7

現実に見捨てられ、懐古することに執着していく男の荒んだ心情を圧倒的に鋭く描いている。
希望を追い求めるがゆえの必死の決断が虚しい。

ジャック・レモンの演技は、男の微妙で激しい内面を表現している。
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ウンベルトD(1951年製作の映画)

4.3

圧倒されるほどのリアリティを持った作品。
社会的弱者の抵抗や疲弊を、寄り添いながらも鋭く描いている。

物乞いになりさがるのを思い留まるフライクとのシーンは映画史に残るような名シーン。

素人とは思え
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カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)

4.1

衣装や美術が見事で、可笑しさの詰まったストーリーは魅力的。

ゴシップなどが溢れるスターの世界を舞台に、人生を喜劇として描いている。

ウディ・アレンの集大成のような作品。
予定調和のような展開もウデ
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ショートウェーブ(2016年製作の映画)

1.7

映像や音楽はとても美しく、作り方も斬新。
ただストーリーがよくわからない。

美しい音楽は不気味さを煽り、解釈も広がりそうな作品だが、消化不良感は否めない。
訳わからなさが中途半端。

ジーサンズ はじめての強盗(2016年製作の映画)

3.8

コメディ要素が強く、とても楽しめる作品。
ストーリーも軽めだが、コメディならではの名優3人の演技を堪能できる。

一応の伏線がいろいろ張ってあってそこもおもしろい。

セオドア・メルフィらしい小気味よ
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ひまわり(1970年製作の映画)

4.1

戦争によって引き裂かれた夫婦の姿を哀切に描いた作品。

ソフィア・ローレンの演技は素晴らしい。夫が生きていると信じ、異国の地で探し続ける気丈な姿と、受け入れ難い事実に懊悩する姿を見事に演じている。
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リンカーン(2012年製作の映画)

4.8

ユーモアを絶やさないが、強い信念と意志を持ったリンカーンがかっこいい。
多くの重要な決断を下しながら、その裏で苦悩し重荷を背負っていく姿は胸を揺さぶる。

採決のシーンは力強く胸を打つ。

ダニエル・
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郵便配達は二度ベルを鳴らす(1946年製作の映画)

4.5

前半は事件を引き起こす男女の愛情を絶妙な温度で描き、後半は事件後の人間模様が描かれている。

ここまで数奇な運命を辿るストーリーは、鑑賞者を楽しませ尚且つ寓話的。
特に、2度の交通事故でどちらも自分だ
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.9

デイヴィスの繊細で複雑な心情を描いたストーリーは斬新で、不思議な感覚になる。

妻の死から見えなかったものが見えてきて、破壊衝動を募らせる姿は深い。
それまでの何かの箍が外れていくデイヴィスだが、全体
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侵入者 逃げ場のない家(2015年製作の映画)

2.5

侵入者を軽々と飛び越えるアンナのヤバさに惹かれるが、真相はそこまででもない。

先の読めない展開なのが面白い点。

ラストは、広場恐怖症のアンナが外に出て、過去や自身の行いと訣別することを象徴している
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エデンより彼方に(2002年製作の映画)

3.9

黒人や同性愛に対する差別が色濃く残る時代の中描かれるメロドラマ。

上流階級らしく、偏見と噂が蔓延した中で、時代に抗えず悲しい運命に翻弄されるキャシーの切なさが胸を打つ。

ジュリアン・ムーアの演技は
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アメリ(2001年製作の映画)

4.2

空想と現実が絶妙に折り重なり、人生の愛おしさが描かれている作品。

ジュネらしいファンタジックさとブラック・コメディさ、可愛らしさが堪能できる。
美しい映像とちょうどいいシュールさで、独特な世界観に引
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リトル・ロマンス(1979年製作の映画)

4.8

チャーミングでピュア、でもどこかファンタジックな恋愛が描かれている。

共通点を持った2人がベニスに駆け落ちする中で、成長しながら世界を見るストーリーは楽しく愛おしい。
そこに、ジュリアスという存在が
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パリ20区、僕たちのクラス(2008年製作の映画)

4.4

ドキュメンタリーとしか思えないほどの自然な演技に圧倒される。

多民族の教室の中で、言葉や大人との関係などを学んでいく姿は感動的で胸に残る。

教師も生徒と共に模索しながら、教室というぐちゃぐちゃな世
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オーメン(1976年製作の映画)

3.1

日本人が苦手な悪魔もので、「エクソシスト」よりはおもしろくない。
ストーリーも見えにくいし、恐怖や疑念がイマイチ盛り上がらないけど、ジェリー・ゴールドスミスの音楽は見事。

死ぬシーンは昔のホラー映画
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王様のためのホログラム(2016年製作の映画)

3.2

少しファンタジックな雰囲気さえするストーリーで、人生の再出発が描かれている。

世界観や温かさをふんわり楽しむ以外は、何を伝えたいのか見えなかった。

トム・ハンクスのチャーミングな演技が堪能できる。

世代(1954年製作の映画)

3.5

アンジェイ・ワイダの抵抗三部作の嚆矢を告げる作品。
急速な資本主義社会やドイツの占領など、早くも抵抗心剥き出し。

この物語の中では宗教も無役。

彼らのような「世代」の無名な人たちが足掻きながら抵抗
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第三の男(1949年製作の映画)

4.1

フィルム・ノワールらしい暗い映像と、不気味に謎が広がるストーリーは秀逸。

アンナやホリーなどの登場人物たちの心理描写もしっかり描かれていて、絵画的にオシャレなラストシーンは重い余韻を残す。

観覧車
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

4.6

ストーリーは薄いのかもしれないけど、エンターテイメントとして最高に結実した作品。
曲も全て素晴らしく、歌うシーンは美しく楽しい。

世間や家族からも疎まれ、白い目で見られてきた人たちを家族同然に接し、
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ある子供(2005年製作の映画)

3.7

子どもを持つ自覚の希薄さがかなりシリアスに描かれているが、フランスの労働者環境や治安の悪さが背景として伝わってくる。

道に迷い、どうしたらいいかわからないもどかしさが切なく伝わってくる。

何が正解
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モンスター(2003年製作の映画)

5.0

もっと殺人がバンバン起こるのかと思ったけど、そうでもなかった。
自分を蔑む人物だけ狙っていて、ただの「モンスター」ではない。

生い立ちや今までの人生のせいで誤った価値観を持ち、生きるための方法として
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レインマン(1988年製作の映画)

4.8

父親のことでの蟠りや自閉症によって噛み合わない2人だが、それでも無意識的にどこかで家族らしい繋がりを持っている姿に胸を打たれる。

どうしようもないチャーリーだが、迷いながらもレイモンドと接していく、
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セールスマン(2016年製作の映画)

4.7

イスラム社会の闇や閉塞感が全体に漂いながら、サスペンス要素・ドラマ要素がしっかりあって楽しめる作品。
イスラム圏の価値観や、それに埋もれる犯罪など、現代の問題を感じる。

劇中劇『セールスマンの死』と
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ジャッキー ファーストレディ 最後の使命(2016年製作の映画)

4.4

夫が死んでも、ファーストレディという特別な立場のため悲しみに浸る時間もない。
それでも、怒りや悲しみ、夫への誇りなどを持って強く振る舞った姿に胸が揺さぶられる。

リアリティもありつつ、どこか象徴的に
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

4.2

現代の無機的な社会の厳しさや冷たさを痛烈に描きつつ、人間ドラマとしてもしっかりしている。
弱者の怒りや不満の声を代弁しながら、隣の誰かを助ける優しさや希望を温かく描いている。

悲劇的なラストではある
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

4.8

家族の葛藤や偽善、すれ違いが静かで情熱的に描かれている。
それによって、根底に流れる愛情がより際立つ。

思い出に縋ったり、日常に辟易しながらも幸せを感じたりする姿がとてもリアル。
不本意な帰郷となっ
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ラビング 愛という名前のふたり(2016年製作の映画)

4.1

土地柄や時代、周りの環境などによって人種差別が盲目的に根付いている中で、自分たちの愛を貫き戦った姿に感動する。

時間がかかりながらも諦めず夫婦で支え合っている。
黒人差別の作品でもあるが、純粋なラブ
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禁じられた遊び(1952年製作の映画)

4.9

ポレットとミシェルは、人間を含めた生き物の死を無邪気に捉えている。
ポレットは両親の死も悲しまず、ミシェルは爆弾にテンションが上がる。
偽善も穢れもなく、倫理から離れた価値観と興味が描かれている。
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危険なプロット(2012年製作の映画)

4.0

観客はジェルマンと同様に、クロードの作文に自然と引き込まれていく。

オゾンらしい、刺激的で知的なサスペンス。
虚構と現実の曖昧な境界を描くのもオゾンらしい。
最後まで見ても、どこまでが現実でどこから
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ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜(2011年製作の映画)

5.0

公民権運動などを背景にしながら、根本的な人と人の繋がりを描いている。
人種を越えた交流や互いに支え合って希望を持つ姿には、強い愛が流れていて胸を打つ。

登場人物たちが強くてチャーミングなのが魅力。
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ガス燈(1944年製作の映画)

4.2

70年以上前の作品とは思えない見事なプロットとサスペンス感。

グレゴリーのとった手段は大胆不敵だけど、筋としてきっちり成立している。
自分がおかしくなったと思い込むポーラを演じたイングリッド・バーグ
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アリスのままで(2014年製作の映画)

4.9

もっと観てて辛くなると思っていたけど、温かい感動がとても強い。
アリスや家族の苦悩が描かれているが、それ以上に大切なものに気づく家族の絆や愛が描かれている。

スピーチのシーンでの言葉は見事で、瞬間一
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ロープ(1948年製作の映画)

3.9

殺人を芸術と考えるブランドンと、怯懦するフィリップなど、登場人物の心情が豊かでとてもドキドキしながら楽しめる作品。
チェストの中の死体が鑑賞者の頭にずっとありながら、話が展開していく。

文明社会に潜
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潜水服は蝶の夢を見る(2007年製作の映画)

4.1

身体的な不自由を象徴する潜水服、そして希望を捨てず羽ばたこうとする頭の中を象徴する蝶など、メタファーが多用されながら展開する静謐で情熱的なドラマ。

身体が動かせないのに、記憶や想像力によってここまで
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ソラリス(2002年製作の映画)

3.6

「救済」をSFとして描き、人間の愚かさや幸せに縋る歯痒いまでの気持ちなどが表現されている。
ソラリスの存在意義が何であって、それによって人間がどうなるか、を深く考えさせられる。

登場人物も少なく、ス
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