ギルヲ

フェイズ IV/戦慄!昆虫パニックのギルヲのレビュー・感想・評価

3.6
数々の映画のタイトルデザインを手掛けたグラフィックデザイナー、ソール・バスによる唯一の長編映画。
高い知能の蟻と人間との闘いを描いていて、話の進み方も雑なあたりB級と言っていい内容なんだけど、アート感が強いのはこの監督ゆえでしょうか。
とにかくじっくり蟻を撮ってます。CGの無い時代なのでみんな本物の蟻だと思われ、じっくり撮ることによって、結果、蟻が演技をしているとしか思えないという奇跡。
ソール・バス監督は人間と蟻のどちらにも肩入れしない撮り方をしていて、その俯瞰的というか、冷たい感じがアートっぽさにつながってるような。
それほど面白い映画でもないのでもっと低い得点でもよかったんだけど、リン・フレデリックが出てるので大幅加点。最初誰かわからなくて、あー綺麗な娘が出てるなぁくらいに思ってたのが途中で気がついて胸がいっぱいになってしまった。私が中学生の時に『ロードショー』や『スクリーン』で写真見ただけで恋こがれた人でした。蟻の映画を観てときめきが蘇るという希有な体験(笑)
ギルヲ

ギルヲ