突如として高い知能を持ち始めた蟻たち。
2人の研究者は砂漠に建つ施設で蟻たちの変化を調べるが、やがて蟻たちは人類に牙を剥き......。
町山の本で紹介されてたんで観ました。
監督は映画のタイトルデザインで有名らしいソウル・バスという人。ヒッチコック作品をはじめ多くの映画のタイトルグラフィックを作っているようです。
そんな監督だからでしょうか、低予算らしいチープさの中にもハイセンスな映像美があって、あまり安っぽくは感じないところが素敵です。
蟻たちが作るモノリス的なもののビジュアルとか、カッコいいっすね。サイケなラストシーンも。
そんで、これ本物の蟻さんを使ってるらしくてびっくりです。どうやって演技指導したんだろうってくらい蟻さんが上手いんですよ、演技。
仲間の死を悲しむ蟻さんのシーンとか、ぜったい中に人間入ってるでしょってくらい。
内容はなんというか、シミュレーションっぽい感じで。
邦題こそアホ臭いですが、蟻蟻パニック!みたいな感じではなく、蟻さんの進化していく過程と、それを調べる人間との知能戦を淡々と描いていて、シリアスなリアリティがあるんすよね。
それだけに一気にSF映画になるラストの落差にちょっと笑っちゃいますが、しかしあのラストも美しい......。甘美、という感じですかね。
なんせ、ヒロインのリン・フレデリックがめちゃくちゃ可愛い!こないだ観た『荒野の処刑』でも天使でしたが今作でもまた天使。彼女のアンニュイな美貌でこのラストがより印象深くなりますね。
実を言うとリン・フレデリック目当てで観たんですが、普通にSFとしても面白く、なおかつリン・フレデリックもちゃんと可愛かったので良かったです。