ちゃむ

もののけ姫のちゃむのレビュー・感想・評価

もののけ姫(1997年製作の映画)
4.5

これは宮崎駿のインタビュー本を読んで思ったことだけど、宮崎駿の「ヒューマニズム」と「ニヒリズム」の狭間っていう価値観、個人的にしっくり来るなと思う。
人間は醜い。人間は汚い。って繰り返し訴えながらも、それでも投げやりにならないで、かといって綺麗事にもならないで、ハッピーエンドを追求するところ。個人的には、あらゆるフィクション作品の理想型だと思う。

単純に、室町時代っていう設定も、歴史的好奇心をくすぐられて面白かった。
もののけ目線で見ちゃうとエボシってもう鬼のような人だけど、
応仁の乱後のめちゃくちゃ生きづらい社会で必死に人間たちを救おうとしたっていう意味では全く悪人ではないし、むしろ良き統治者だった。
いま自分が住んでる街も、数えきれないほどの生き物を殺した結果なんよなあと思うと、やるせない。
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