MasatakaIiboshi

もののけ姫のMasatakaIiboshiのネタバレレビュー・内容・結末

もののけ姫(1997年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

仮題が『アシタカせっ記』だったらしいが、そのとおり、アシタカが動乱の時代を生き抜く物語だった。
戦いが続く一方、神話の世界のように普通に神が存在する村。そのなかでアシタカがタタリ神によって左手にだけ「憎しみ」を宿されるというモチーフや、人間とも神ともどっちともつかないサンの存在・設定がそれだけで観てて込み上げるものがある。
「生きろ、そなたは美しい」の場面もいいが(サンが少し照れるのがまたいい)、その少し前、アシタカが自分の腕の力を見せた後に「見よ、これが憎しみの姿だ!」と叫ぶ場面。多分アシタカに限らないと思うが、憎しみやいわれのない感情を宿しながら懸命に生きる人々の姿が心を打つ。
「誇り高く生きよう」と思える作品。
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