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もののけ姫のtoruのレビュー・感想・評価

もののけ姫(1997年製作の映画)
5.0
小学生の頃にDVDを買ってもらってからずっと観ているのに、今の方がこの作品からの影響力は大きい

上映が終わって部屋が明るくなってからもしばらく動けなかった
涙を流す余裕も無い程没頭していた

精密に描き込まれた自然の景色と、動物たちの鳴き声や風、川などの自然の音が合わさって映るもの全てが生き生きとして見えた
生きているもの全部が動いていて、これを描いたのだと思うと途方も無くて

森とタタラ場・人間の争いは、今に重なって見える

自然を破壊しようとする人間側でも、必ずしも絶対悪ではなくて、その描き方がジブリ作品の醍醐味に思えた この答えを教えてくれない所が好きだ
人間と自然の関わり方、双方大切にしなければならないものを気づかせてくれる

森の生き物たち、タタラ場の人間たち、タタラ場と唐傘連、地侍、そしてアシタカとサン、それぞれの思いや葛藤が交差していて、それを考えるだけで時間があっという間に過ぎてしまう

アシタカの思慮深く、森と人間が共生出来ないかと藻掻きながら自分の意思で行動をとる姿がとても17歳には見えなくて、欲望や憎しみが渦巻く中で呑み込まれないままでいられるのはアシタカの故郷での暮らしが関係あるのか 蝦夷の暮らしを調べてみたい

アシタカとヤックル、ずっと一緒にいてほしい

シシガミの姿が鹿の体、猿の顔、鳥の足が組み合わさってまるで鵺の様にも見える事や、デイダラボッチになると何故体が人の様な形になるのかが不思議

キャッチコピーの通り「生きろ。」と生きる勇気をくれる
答えはくれないけれど、その方が生きていける

あと何回か、映画館で観たい
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