みずいろ

心のカルテのみずいろのレビュー・感想・評価

心のカルテ(2017年製作の映画)
2.8
リリーコリンズも監督も実際に摂食障害を経験してるそうで、すごく真に迫ってる作品だと感じた。障害を派手にもポップにも装飾せず、なんか淡々と描いてる感じ。そこが逆にこの障害の根深さを実感させる。

主人公のこの障害のきっかけや原因は、はっきりとは明言されないのだが、母親は自分の愛情不足が起因するのではと考え、哺乳瓶からミルクを飲ませる。母親がそれを提案したときはちょっとギョッとしたのだが、実際にやってみるシーンは淡々と優しく描いてて、誰かに特別に大事にされるっていうのはやはり心の安定に必要なことなんだなと思った。

美しくありたいという気持ちは強烈だから、過剰な方向に走り出したと自分でもわかっていても、止めるのが大変なのだろう。「自分の弱さを認めること」がまず何よりも大事なのだという結末になっていて、主人公にとってはこれからが本番なのだと感じた。
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