FukiIkeda

クレイジー・イン・アラバマのFukiIkedaのレビュー・感想・評価

3.8
バンデラスの監督作品。
1965年。たった50年前のアラバマは黒人差別が当たり前だった。
夫殺して生首持ち歩き、何故かハリウッドを目指す狂った女の話のようで、その心はDVや女性蔑視、黒人差別問題にある。
DVを奮い続けて殺された夫と、白人専用のプールに入っただけで警官に殺された少年の2つの死。
同じ死でも、その善悪を決めるのは人間であって、人が人を裁く限り、同情を得られれば正当化されたり、実は曖昧なことだったりする。すごく狂気的で難しい問題にコメディタッチに踏み込んでる作品。
しかし、現代でもまだ白人警官による無実の黒人射殺事件って結構あるものね…
今でさえ大事件になるけども、ついこないだまで、それが当たり前で誰も咎めるどころか当たり前のように差別してた。
人間の倫理観や良心なんてそんなもので、弱い生き物なんだってこと、自覚しなくちゃ同じ過ちは繰り返しつづけるのだ。
FukiIkeda

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