爆裂BOX

ハロウィン5 ブギーマン逆襲の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.0
旧「ハロウィン」シリーズ5作目。前回に引き続きマイケルの姪であるジェイミーちゃんが主役で、物語もそのまま前作から続いてます。
前作で多数の銃撃を喰らって奈落の底に落ちたマイケルは、川に流されるも、山中にすむ老人に助けられる。事件の影響で失語症になり小児病棟に入院中のジェイミー。一年後のハロウィンに目を覚ましたマイケルは再びジェイミーを付け狙い始めるというストーリーになっています。
前作の衝撃のラストは、全くなかった事にはなってませんが、ジェイミーがそのまま殺人鬼になっていくような流れにはならず、失語症と時折マイケルの行動にシンクロするようになるなっています。前作のラストのアレはマイケルに乗り移られての行動のような感じに描かれてますね。そして継母生きてたんだ。ただ、マイケルの姪で継母刺したことで「悪魔の子供」呼ばわりされて病室に石投げつけられたりとジェイミーの薄幸具合増してます。それでも彼女に仲良くしてくれる少年ビリーや、母親刺されたけど変わらず彼女に家族として優しく接してくれるレイチェルがいるのは救いですね。
前作であれだけ苦労して倒したと思ったマイケルは当然のごとく生きており、川に流される途中で山中にすむ老人に拾われて何故か手厚く面倒見てもらってます。そしてハロウィンの夜に目覚めて速攻で面倒見てくれた老人殺す鬼畜マイケル。今回は何時もの包丁はあまり使わずに熊手を顔に叩きこんだりピッチフォークで突き刺したり鎌で切り裂いたりと色んな凶器使うのが逆にジェイソンとますます大差ないキャラになってる気が…車乱暴に乗り回してジェイミー追い掛けたりと一作目のような亡霊的な怖さ無くなってますね。今回は途中でマスク変えたりもします。終盤ではハッキリ映らないながらマスク外して素顔出すシーンや涙流すシーンも出てきます。ジェイミー曰く「私にそっくり」らしいですが。
ゴア描写は大したものはないですね。前作よりも犠牲者減ってる気がしますし、一人一人襲うまでが長いのでテンポもまったりして感じられます。
前作でヒロイン的位置で頑張ってたレイチェルがアッサリ退場したのはショック。別荘に行ってると思ってるから仕方ないかもだけど、終盤までジェイミーも心配しないし。前作でちょっとだけ出たレイチェルの友人ティナが出番増えてヒロイン的な立ち位置になってるの面白いですね。ジェイミーもこっちの心配してるし(笑)ビッチっぽいけど、ジェイミーに優しいし、最後身体張ってジェイミー守るためにマイケルに立ち向かう姿良かったです。
ダニエル・ハリスは今回も大熱演でジェイミー演じてました。泣き叫びながら這いずってマイケルから逃げようとするシーンや、発作起こして痙攣するシーン等真に迫ってましたな。今回はレイチェルや頼れる大人があまり周りにいなくて一人で孤軍奮闘するシーン多くてメインヒロインという感じになってました。特に転落したダストシュートを外からマイケルに包丁で刺されながら何とか上って脱出するシーンはハラハラしました。ビリー少年と病院抜け出してティナ助けに向う所はキッズ・アドベンチャーっぽかったな。ビリー君一緒に車で追い掛け回されたりしながらも必死でジェイミー助けようとする所カッコイイ。というか結局どうなったんだろ。ジェイミーがテレパシー受信して名前呼んでたから襲われたっぽいけど。
前作に引き続いて登場するルーミス先生は、これまでの頼れる爺さんから一転、マイケルとシンクロするジェイミーに「奴の居場所は何処だ!」と泣いててもお構いなしに怒鳴り付けたり、終盤では無線機捨ててわざとマイケル家に誘き寄せたり泣きじゃくるジェイミー抱えてマイケル呼び寄せる囮にしたり、マイケル以上にサイコな行動が怖すぎます。「ダーイ!ダーイ!」いいながらマイケル殴りつける所も怖かったな。
終盤ではマイケルの生家に警官やSWATまでは離婚でマイケル待ち伏せますが、病院からの知らせ受けて殆どそっち行っちゃったのは残念。どうせならSWAT相手に大暴れするマイケル見たかった。
マイケルの腕に浮かぶ謎の紋章や、同じ紋章を持つ、劇中何度も画面に登場するトンガリ靴に黒衣の男などといった伏線は完全に次回に持ち越しで説明されません。
逮捕されたマイケルが収監される警察署に「ターミネーター」の様に黒衣の男が殴りこむラストはジェイミーも視聴者も何がなんやらさっぱりわからないですね。
内容的には完全に次回への橋渡し的作品で、流石にマンネリ感じざるを得ない内容でもありますね。