あらゆる事象の存在は、相対的なものです。
自分自身も、世界も、愛も、何もかも。
ただ唯一、相対では説明のつかないものが、この映画のメインテーマとなっています。それが「時間」です。
時間 だけは平等で、絶対的なものです。
「年をとるにしても若返るにしても、そこに大きな違いはない」
このベンジャミンのセリフは、まさに時間の非・相対性をうまく説明しています。年のとり方が異なっていても、時間だけは誰もが平等に過ごすものであるから、一瞬一瞬を大切にするべきだと。そんな温かなメッセージでもある。
「人生はいつでも、自分の力でやり直すことができる」
ベンジャミンが言うからこそこの言葉には重みがあるし、ある意味でとてつもなく皮肉です。
フィンチャー作品だけあって全体的に暗くて、重たいです。あと長い。
ただ、この映画を見て自分の人生について考えない人はよっぽどいない というほどこの映画は考えさせる映画であると思います。まだの方はぜひ。